アフィン代数幾何学を双有理幾何学・森理論の視点から考察する為には、
アフィン空間 C^n の森ファイバー空間と呼ばれる代数多様体へのコンパクト化
を分類することが重要問題である。
森ファイバー空間のうちで、低次元代数多様体への自明でないファイブレーショ
ン構造を持たない
Q-Fano 多様体と呼ばれるクラスの多様体へのコンパクト化の分類が複雑になり
ます。
2次元アフィン空間 C^2 の場
合には Q-Fano コンパクト化は唯1つしか存在しないのであるが、
3次元以上 ($ n \ge 3 $) の場合には状況は複雑になる。
今回の講演では主に $n=3$ の場合、つまり
3次元アフィン空間 C^3 の Q-Fano コンパクト化についてこれまで分かってい
ること
(古島幹雄先生・中山昇先生・Th. Peternell らなどによる非特異な3次元
Fano 多様体へのコンパクト化の分類など)
とこれからの展望についてお話をさせて頂きたいと思います。