本講演では発展する閉曲面の動きを記述する幾何学的流を導入し考察する.
特に, 与えられた初期曲面に対しその幾何学流を用いて構成される閉曲面族のそれぞれは,
求積曲面と呼ばれるポテンシャル論的特徴付けをもつ曲面となることが示される.
ここで, 求積曲面とは, 与えられた測度に対し,それと全く等しい
ニュートンポテンシャルを生成する曲面をさす. 講演では,
幾何学的流を導入する背景やその意義,そして幾何学的流が
実際に一意的に解を有することを示す.
また, モーメント問題と呼ばれる逆問題との関連性についても触れたい.