簡単な説明をつけると以下のとおりです。
一般に正方行列 に対して、
正則行列
があって
が対角行列
であらわされるならば、任意の複素係数多項式
に対して、
一般に、 が自己共役な行列 (
)ならば、
は対角化可能で、
しかも
の固有値の集合(スペクトル集合)
は実数直線
の上に乗っていることがわかります。
スペクトル集合上の任意の関数
に対して
を
のような関数で「近似」
(実際にはスペクトル集合が有限集合なので、その上で完全に一致するように取れる)
することにより、
を定義することができることがわかります。
作用素、すなわちサイズが無限大の行列に対しても 上で述べたような「代入算」は可能です。(ただし、今度はスペクトル集合は有限集合 ではありません。)
は
(
というヒルベルト空間上の作用素とみたとき)、
自己共役なので、それを実数値関数に代入できるというわけです。