結論から先に述べよう。次の定理が成り立つ。
graded -module with | ||
-module | ||
-quasi-coherent -module on |
なお、 が 0 以下の整数の時については上の定理は言及していないが、 その時どのようなことが起こっているかは、 以下の解説を見れば大体想像がつくと思う。 さらに必要なら と との同型を使えば、 もっと詳しく述べることもできる。
さて、定理の証明のためには、次の補題を証明すればいい。
の尻尾 |
この補題の後半は、代数幾何学ではおなじみである。前半の証明のキーになるのは、 次の事実である。
(事実1) -module を考えよう。 は -module ともみなせることに注意する。 そこで、 を考えると、 は graded -module であって、 および をみたす。 (事実2) graded -module が、ある整数 にたいして をみたす とすれば、 . ゆえに、 となる。
上の定理の系として、次の事がわかる。
の時にはこの系は 《 の -アファイン性》として知られるものである。 たとえば[3]のChapter I section 6 を参照のこと。
が一般の時も含めて、この小節の結果よりもっと一般的な結果 (《リー環の表現》と 《旗多様体上のtwisted differential operators の層上の加群》との対応 ) が [1] で述べられている。([4]に日本語の解説がある。)