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アーベル圏で捉えた商空間I

(III+1/2) でも述べたように、空間を「そのうえの(準連接)層のなすアーベル圏」 から研究する方法がある。この方法では、始めから層全体を相手にしているので、 前節で述べた、「不変関数だけでなく不変なセクションを考える」には、 この方法は特に適している。

ただし、前節で見たようにランク有限の層だけを扱っていては 不十分であることにも注意しておく。

簡単にまとめておくと、この節の手法は、 アーベル圏 $ \mathcal C$ を群 $ G$ で割る際には、 「$ G$-作用を持つような $ \mathcal C$ のオブジェクトのなす圏」 をこしらえて、その「不変部分」をつくればいい、ということになる。



2002年11月24日